自宅でも賃貸でも気になる駅からの距離
マンションを購入した場合や賃貸して住むという場合、あなたなら駅から何分くらいの場所が理想ですか。
地方など通勤や通学はマイカーでといった場所なら別ですが、都心部や通勤、通学は電車でという場所であれば、駅から近い場所が理想です。
駅近なら商業施設や商店街、金融機関など生活に必要な施設もそろっており、生活も便利です。
マイホームとして購入する際や賃貸する際はもちろん、不動産投資としてワンルームマンションを買う場合も、駅からの距離は要チェックポイントになります。
新築だから、エリアが人気だから、人気の沿線だから、有名ブランドのマンションだから、価格がお手頃だからといった要素だけに着目するのではなく、駅からどのくらいの距離にあるのか、立地も物件選びの判断材料にしましょう。
駅から遠くなるほど空室リスクが大きくなる
駅からの距離が遠くなるほど、お手頃価格で購入しやすい物件が目につくかもしれません。
ワンルームマンション投資をするにあたって、利回りを考えると、安い中古物件を買いたいとか、新築でも少しでも安い物件を買いたいと思ってしまいがちです。
ですが、安く買えても、賃貸に出したときに入居者が決まらず、いつまでも空室が続いては意味がありません。
家賃収入が入ってこなくては、いくらお手頃に買えても、ローンの返済にも困ってしまいます。
通勤や通学で鉄道を利用する人は、なるべくスムーズに駅まで出たく、交通渋滞などに巻き込まれず、時間の計りやすい徒歩で負担なく移動できる距離がベストです。
駅から遠くなるほど借り手がつきにくくなり、空室リスクが増えるので気を付けなくてはなりません。
駅からの距離が遠くなるほど家賃は下がる
駅からの距離と不動産投資の関係で、もう1つ気を付けておきたいことがあります。
駅から遠くなって徒歩で駅まで出るのが大変になることやバスや自転車、バイクなどを使わないと移動が大変になるほど、家賃も安くないと借り手がつきません。
同じようなグレード、広さの物件を買ったとしても、駅近の物件より、駅から遠い物件のほうが新築で設備のグレードが良く、セキュリティも整っていて購入価格が高かったとしても、駅近物件より家賃相場が安なるリスクがあります。
中古の安い物件を駅から遠い場所に買えたと喜んでも、入居者がなかなか見つからないうえ、家賃も安いのでは賃貸経営もうまくいきません。
購入価格で頑張りすぎないのも重要ですが、満足のいく家賃が入ってこないことには成功が望めないので気を付けましょう。
徒歩10分以内が境界線
では、駅からの距離はどのくらいが理想なのでしょうか。
この点、賃貸物件の家賃相場は駅から徒歩10分を境界にガクンと下がるのが一般的です。
家賃が決まる条件は築年数や広さ、設備のグレードやオートロックなど共用設備にもよりますが、駅からの距離も重要な要素です。
不動産業界では駅からの分数を示す際、80m1分換算で計算するのが慣習となっています。
ということは、駅から800m圏外になると家賃を下げないと借り手が現われにくくなります。
賃貸情報で、駅から徒歩9分とあるのと、駅から徒歩12分とあるのでは、わずかな分数に思えても、見た目や感覚で印象がガラリと変わるので注意が必要です。
現実的に考えても、通勤や通学時の朝のせわしない時間帯の3分はかなり貴重です。
電車に乗り遅れるかどうか、1本早い電車に乗れるかなど、毎日の生活に影響するので、駅からの分数の差は侮れません。
15分は限界
もっとも、都心部の地価の高い地域などで、駅から徒歩10分圏内にワンルームマンションが建設されておらず買えない場合や投資するには価格が高すぎて手が出ない場合もあるでしょう。
その場合でも、徒歩15分を目途に探すのがおすすめです。
通勤、通学で鉄道を使う人にとって、駅までの距離でどうにか頑張れるのが徒歩15分です。
家賃が少し低くなるのと交換条件として、ちょっと頑張って歩こう、少し早く出れば間に合うという距離感になります。
もちろん、駅から徒歩15分でも、通勤や通学に駅を使わず、近くに大学があるなどで学生が借りるのであれば、家賃相場も大きく下がることはありません。
20分を超えてくればバスなどの便も必要になってくる
近くに大学などもないエリアで、駅から徒歩20分を超えてきた物件ならどうでしょうか。
ワンルームマンション投資をする人やアパート1棟投資をする人の中には、現地まで見に行くこともなく、価格や想定家賃、表面利回りだけを見て購入に踏み切ってしまう方もいるので注意が必要です。
20分、30分となると通勤、通学のために毎日、徒歩で駅まで行くのは辛い距離です。
天候が良く、気温も快適なシーズンならともかく、雨の日や雪の日、寒い時期や暑い時期は歩くのは無理があります。
バスの便がないと行き来が難しくなり、バスの有無やバスの便の本数によっても、家賃がガクンと下がるので購入は避けたほうが良いかもしれません。