不動産投資の考えなければいけないリスクについて徹底解説!

はじめに

第一章は不動産投資に関する、どこでも聞けるようなメリットについて解説をしました。

第二章では、なかなか不動産投資の営業マンから聞くことができない不動産投資のリスクについて解説します。

この超解説は、自分の経験に基づきながら「ワンルーム不動産投資」について解説をし、不動産投資に踏み出せない方の後押しになればと思っています。

全章通じて「ワンルームマンション投資」にフォーカスするため、「一棟マンション」や「築古アパート」などは取り扱いません。

各章の構成は以下の通りです。

  1. 不動産投資のメリット
  2. 不動産投資のリスク(本章)
  3. 不動産投資の落とし穴
  4. 不動産投資のシミュレーション
  5. 中古と新築の違い
  6. 不動産投資の真実
プロフィール画像管理人「こん」
ワンルームマンション含め、株式や仮想通貨、太陽光など様々な投資を行っています。
投資用一棟マンションを販売している不動産会社に入社し、スルガ銀行不正融資事件の発覚前から業界の闇を体験。健全な不動産業界にするため本サイトを立ち上げる。Amazon Kindleにて「資産形成の『甘いウソ』と本当のワンルームマンション投資」発売中!

不動産投資のリスク

ここまで不動産投資に関する良い話だけしてきましたが、投資とはそんなに甘いものではありません。誰かが得をしているという裏には、誰かが損をしているということを忘れてはいけません。

不動産投資においては、以下のようなリスクが挙げられます。

  • 空室リスク
  • 家賃下落リスク
  • 金利リスク

空室リスク

空室リスクは、購入した物件に入居者がつかないということです。

例えばローンの返済金額が毎月8万円、家賃収入が9万円で、毎月プラス1万円になる物件を保有していたとしても、退去され次の入居者が見つからないと毎月マイナス8万円の損失が発生します。

仮に2年間居住してもらいプラス24万円の収益を上げていたとしても、3ヵ月間空いてしまうと全てチャラになってしまいます。

 

不動産投資でワンルームマンションが好まれている理由は、入居率が非常に高いためです。

広い部屋の方がより多くの家賃収入を得ることができますが、一度退去されると次の居住者を探すのが大変ですが、ワンルームの場合は家賃収入は少ないものの、退去されてもすぐに新しい入居が決まることが多いため、不動産投資の中ではリスクが低いといわれています。

このリスクを減らす方法として『良いエリアの物件を選ぶ』ことや『駅チカの物件を選ぶ』など、いわゆる人気物件を保有することが挙げられます。

正直、投資用不動産の営業マンは緻密な収支計画を提示してくる人より、いかにこの物件が素晴らしいかをプレゼンしてくる人の方が圧倒的に多いです。これは個人的な意見ですが、前者の人の方が信頼できると思います。

 

またサブリースという家賃の保証制度もあります。

サブリースで勘違いしてはいけないポイントとしては「空室が出た時に家賃を保証してくれる」のではなく、「契約をしたらずっと同じ金額を不動産会社が支払ってくれる」ということです。

サブリース

「ならノーリスクで不動産投資できる!」と思うかもしれませんが、実はそうではありません。それは不動産投資の落とし穴で解説します。

関連記事

はじめに これまで、不動産投資のメリット・リスクについて説明をしてきました。 第二章では不動産の安定収入をおびやかす空室・家賃下落・金利についてお話をしてきました。 第三章では、『実は考慮しないといけないのに、あまり語られてい[…]

不動産投資の落とし穴

家賃下落リスク

これも簡単に想像できるリスクでしょう。他の投資商材と同様、そのものの価値が下がれば、そこから得られる収益は少なくなります。

賃貸不動産のポータルサイト、ホームズ(HOME’S)の『東京都の地域から家賃相場を調べる』というページから、23区の築年数別ワンルームマンションの平均家賃を調べてみました。(調査月:2020年6月)

家賃の下落

23区の場合だと大体5~10年で家賃が5,000円下落しています。主にローン返済に充てている家賃収入が下がってしまうと、場合によっては月の収支がマイナスになりかねません。

物件の経年劣化は当然起こってしまうため、基本的に家賃は下落していきます。この数字はあくまで平均であるため、ここまで下落率が大きくない物件もあれば、その逆も然りです。

ここでも、家賃が下がりにくい人気物件を選ぶ必要性に気づいていただけたかと思います。

ちなみに今回のデータの中で、『新築』から『20-30年』への家賃下落率が最も大きかった区は港区で、下落率は18.28%でした。新築時は家賃約14万のマンションも、20-30年で11.5万円ほどまで下がってしまうのです。

一方で下落率が小さかった区は千代田区11.48%)や、墨田区12.82%)でした。墨田区は東京スカイツリーができたことによって街が活性化し、人気エリアとなったため家賃下落を抑えることができたのだと思います。

また23区の平均家賃下落率は14.92%でした。

金利リスク

アベノミクス三本の矢のうちの一つ、第一の矢『大胆な金融政策』は、端的に言えば市場に多くのお金が流通させるという政策です。具体的には毎年2%のインフレ目標を掲げ、2016年にはマイナス金利が導入されました。

民間の金融機関が日銀に預けている預金金利をマイナスにすることで、 要は日銀にお金を預けていると損をするということです。

そのため民間の金融機関は積極的に企業や一般人への貸付を増やし、日銀へ預けるお金を減らそうと努力をします。では企業や一般人への貸付を増やすためには、一体どうすればいいでしょうか?

答えは単純で、商品金額(=金利)を下げるのです。ローン商材における商品金額は金利であるため、1年間にかかる金利を下げれば下げるほど、お金を借りたい人にとってのハードルは下がります。

現在の日本では、このマイナス金利政策をはじめとしたインフレ政策を進めているため、かなり安い金利で銀行ローンを組むことができます。

 

では今後、その低金利ローンはどうなっていくのでしょうか?正直それは私にも分かりません。

金利リスクとは、銀行ローンの金利が返済期間中に上昇するリスクのことです。

例えばローン金額3,000万円で利率が1.85%だった場合、月々の返済額は約97,000円になります。これが利率変更により1.85%から2.35%になってしまった場合、月々の返済額は約105,000円となり、購入時よりも毎月8,000円の負荷がかかってしまいます。

基本的に不動産投資は安定運用のために、短期プライムレートで契約をされることが殆どです。短期プライムレートの場合、金利の見直しは半年に一度しか行われないため、「来月から負担が8,000円増える!」ということはありません。

しかし不動産投資は30年以上の長い期間、ローンを組んで実施することが多いという説明は今までしてきた通りです。

今はインフレ対策のため銀行は低金利でお金を貸してくれますが、今後の日本経済の動き方によっては、金利が一気に高まり月々の支払額が高騰するということは可能性として捨てきれないのです。

次章について

今回は不動産投資の営業マンがなかなか語ってくれない、不動産投資のリスクについて話しました。

ただこの内容も、少し考えれば想像がつく内容ばかりとも言えます。

空室リスク・家賃下落リスク・金利リスクは誰しも共通して起こりうることですが、次章の「不動産投資の落とし穴」では意識すれば回避できるが、なにも考えていないとドツボにはまることを紹介していきます。

第3章

はじめに これまで、不動産投資のメリット・リスクについて説明をしてきました。 第二章では不動産の安定収入をおびやかす空室・家賃下落・金利についてお話をしてきました。 第三章では、『実は考慮しないといけないのに、あまり語られてい[…]

不動産投資の落とし穴