2019年、老後2000万円問題が世間を騒がせたことが、まだ記憶に新しい人は多いのではないでしょうか。それから新型コロナウィルスの蔓延によって、将来に対する漠然とした不安が強まり、資産形成について考える時間が増えたのではないでしょうか。
特に不動産投資は、なんとなく「大家さんって楽そう」と思っている方が多かったり、最近では「初期費用10万円から始められる」と謳う不動産業者も多いので、20代でも検討の土台に上がる投資商材になってきたのではないかと感じます。
私も20代でサラリーマンをしながら不動産投資を始めた一人なので、これから不動産投資を始めたいと考える同じ20代の人に、リアルで有益なアドバイスができると思っています。
20代で不動産投資を始めたい人が今すぐやるべきこと
年収を上げる
いきなり現実を突きつけますが、年収を上げてください!目安の年収は600万円です。
これは不動産投資に限らない話です。不動産投資にしろ、株式投資にしろ、投資にはリスクがつきまといます。
専業大家さんや専業トレーダーは、その投資に集中できることがメリットですが、サラリーマンが副業で投資をするメリットはリスクヘッジができるということです。投資でコケても、働き口があるのです。
それに加え、不動産投資は基本的に銀行でローンを組んで行うため、年収が高いほうがローンの借入限度額が高くなり、不動産投資の選択肢も増やすことができます。
不動産投資への理解を深める
「いやいや、年収上げなくてもできる不動産投資があるでしょ!築古戸建とか」
と思った方もいるのではないでしょうか。
不動産投資は物件タイプによって、運用方法が大きく違います。
当サイトで主に紹介しているワンルームマンション投資は、基本放置です。その理由についてはここでは詳しく説明しませんが、『超解説』を読めば、ある程度理解できるのではないかと思います。
はじめに 不動産投資とは、収益を目的として不動産を購入・運用することです。不動産投資は株式投資やFXと違いローンを組んでおこなう場合が多く、家賃収入以外にも様々な恩恵を受けることができるため、サラリーマンをはじめとして多くの層に支持されて[…]
一方で一棟マンション・アパートや、築古戸建は考えなくてはいけないことが増えます。
特に築古戸建は、どうやったらその戸建に入居してくれるか、どうリノベーションすべきかを考えなければいけないことに加え、いかに物件価格を安く買うかが重要です。
また不動産屋は、物件価格に応じた取引手数料を得ることができるため、格安物件は扱いたくないのです。つまり物件探しは、基本自分自身が主体になって動かなければなりません。
整理すると、ワンルームマンションは基本放置、築古戸建はせわしなく不動産と向き合わなければならない。
どちらの方が『投資』と言えるでしょうか?
さて元々の目的に立ち返ると、きっと皆さんは不動産を活用して資産形成をしたいと検討しているのだと思います。
皆さんが想像した不動産を活用した資産形成は投資でしたか?それとも事業でしたか?
個人的にですが20代の方であれば、時間を不動産事業に使うよりも、年収アップに使ったほうが効率的だと思います。
他にも物件タイプごとに様々なメリット・デメリットがあります。
先述した『銀行の不動産投資ローンの締付け』は、無知識な人が不動産投資を始め、失敗するケースが増えているためです。
インデックス投資は、投資の中で最も分かりやすく、簡単なものだと思います。
一方で不動産投資に関しては様々な契約を各所と結ぶ必要があったり、確定申告や固定資産税の納付など、新しくやらなきゃいけないことが多く、投資の難易度は高い部類だと思います。
「年収が増えたから不動産投資!」と短絡的に考えず、まずはしっかり勉強をしてから臨むと良いでしょう。
資産形成のロードマップを設定する
これも不動産投資に限った話ではないのですが、『資産形成をしたい』のであれば目標をきちんと定めましょう。
細く設定する必要はないと思いますが、自分の場合だとExcelでその時の年齢別に『貯蓄〇〇円・投資〇〇円・総資産〇〇円』という感じで管理しています。
時々それを見返すことによって、「あ、ちょっとペース遅いな」と気づくことができます。
不動産に限らず、投資は売却した時に成功か失敗か分かります。
特にワンルームマンション投資は、20代のサラリーマンの方が始めるのであればキャピタルゲイン狙いの投資になります。
出口戦略の重要性 不動産投資、特にワンルームマンション投資では出口戦略が非常に重要です。高利回りな築古戸建てや地方RC以外は、基本的に物件を手放したタイミングで、その投資が成功だったか否かが確定します。 中でもワンルームマンション投[…]
不動産投資において、「○年後に売却すれば、〇〇円の利益が取れる」というシミュレーションを作ることは非常に重要です。
そして、資産形成のロードマップを精度高く設定するためにも、不動産投資のシミュレーションは精度高く作らないといけないのです。
FIREでは『4%ルール』というものがありますが、私の場合だと2%~5%のそれぞれのパターンを資産形成のロードマップとして設定しています。
不動産投資が成功すれば、総資産がグッと増えるので、その利益をまた別の投資に回していく予定です。
このように資産形成のロードマップを立てることで、「他の投資の方が良いのでは?」「もっとこういう物件の方が良いのでは?」と、投資へ嗅覚が発達するため、悪徳不動産業者に失敗しやすい物件を掴まされることが少なくなると思います。
結局は勉強が大事なのですが、その勉強のモチベーションを上げるためにも、自身の目標を一度立ててみることをオススメします。
不動産投資を20代のうちに始めたほうが良い理由
これまた不動産投資に限る話ではないですが、投資は始めるのが早ければ早いほど良いです。
「まず年収上げろ!」と述べたた手前、ちょっと矛盾しているように思えますが、別に年収400万円の人が投資するなと言っているわけではありません。
できれば年収を上げる努力と、投資の勉強を並行して行うことが理想的です。
物凄く感情論・精神論になってしまいますが、失敗したとしても20代のうちであれば良い経験だと思いますし、この先の人生も長いので取り返せるチャンスはいくらでもあります。