FXの自動売買・システムトレードが儲からない理由を徹底解説!

管理人こん
私はFXのシステムトレードで20万円溶かしました。
うさぎさん
ええ!?よく、「放っておくだけで○○万!」みたいな広告は?
管理人こん
そんなの嘘ですよ。私はEA(自動売買ツール)も開発した経験があるので、なぜ自動売買が儲からないか開発者目線でもお伝えできます。
・自動売買、システムトレードとは?
・自動売買が儲からない理由
・自動売買で儲かるためには?

自動売買・システムトレード概要

自動売買・システムトレードとは?

自動売買・システムトレード(シストレ)とは、株式投資やFX・仮想通貨取引において、あらかじめ決めたルールに沿ってプログラムが自動的に売買をする投資手法のことを指します。

投資を行うにあたって損益に関する「損したくない」「もっと儲けたい」という人間の感情によって、もっと儲けることができた、もしくは損を軽減できた相場だったにも関わらず、その売買タイミングを逃してしまう可能性があります。

対義語に近い用語として裁量取引というものがあり、ルールベースではなく自分の知識や経験によって売買を判断する投資手法もあります。

一流のトレーダーも自動売買による取引を行っており、駆け出しトレーダーも自動売買をやってみたい!と思う方は多いのではないでしょうか。

自動売買をおこなうメリットは?

自動売買をおこなうメリットは大きく2つあります。

  1. 「感情」を排除できる
  2. 自分が寝ている間も取引がされる

1つ目のメリットは、先述の「損したくない」「もっと儲けたい」という感情を排除することができるためです。

裁量取引において、売買の局面で発生するこのような感情は悪い方向に働きがちです。そのため裁量取引では、この損益に関する感情を乗り越え、自分の判断を信じる力が重要になってきます。

熟練のトレーダーならこの感情を乗り越えることは容易ですが、駆け出しトレーダーにとっては非常に困難な技術です。

管理人こん
私も正直、「損したくない」「もっと儲けたい」という感情を乗り越えることができません。。。
2つ目のメリットは、特に専業トレーダーではない人にとって大きなメリットになるのではないでしょうか。
サラリーマンの場合、業務時間中にトレードをすることが困難な人がほとんどだと思います。
朝買った米ドルが、夜になってとんでもなく価格変動していたらゾッとしますよね。(私も何度かゾッとしたことがあります)
そのため取引を全てプログラムに任せることで、損失を最小限に、利益を最大限にして売買することが可能になります。

どうやって自動売買を始める?

自動売買を行うためには、3つの準備が必要です。ここではFXの自動取引にフォーカスして解説をします。

  1. 自動取引に対応したFX口座の開設
  2. FX用VPSの用意
  3. 自動売買プログラムの用意

詳細はこの記事では解説しませんが、③の自動売買プログラムのことをEA(エキスパートアドバイザー)と呼びます。EAはMT4というFX取引プラットフォームで動作するプログラムの総称です。

そのためFX口座はMT4に対応したものを開設しなければなりません。MT4に対応している有名なFX業者で、且つ日本語サポートしているサービスは楽天FXやOANDA JAPANなどです。

自動売買・システムトレードが儲からない理由

うさぎさん
聞いた感じだと、きちんとしたロジックであれば儲かる気がしますけど?
管理人こん
絶対に儲からないわけではありませんが、素人は絶対に手を出してはいけない理由があるんです!
自動売買・システムトレードは絶対に儲けることができない、とは断言できませんが、絶対に儲かるとも断言できません。
簡単に儲けることができない」が正しいかもしれません。よくある宣伝文句である「放っておくだけで」は嘘です。
前提として、バックテストでプラスになっていないEAは、そもそも儲けることができません。バックテストとは過去の相場データを用いて、作成したEAのロジックをテストすることを指します。
多くのEAはこのバックテストの実績とセットで紹介されており、バックテストの結果が良ければ良いほど信頼度が高いと思う方は多いと思います。
さて過去の実績があり、且つ人間の感情を排除できるにも関わらず、自動売買は儲からないのでしょうか。
その理由は大きく2つあると考えています。
  1. EAは過去のデータを元に作成されている
  2. 使用者のEAのロジック理解不足

EAは過去のデータを元に作成されている

EAはGogoJungleや、terraceなどの販売サイトで買えるほか、個人ブログで販売、もしくは無料配布されているものもあります。

これらのEAは全て、何かしらのテクニカル分析に基づき、過去データを元にしたバックテストで高い成績が出るように開発がされています。

そのため、過去に同じような相場の動きがあった場合に、EAは高い成果を発揮することができますが、過去データにない相場の動きをした場合、バックテストで出したような高い実績を出すことは難しくなります。

もしなにかしらのEAの購入を考えている場合、どれくらいの期間のバックテストを行ったか必ず確認しましょう。

使用者のEAのロジック理解不足

「EAは過去のデータを元に作成されている」ため、成果を出すためには現在の相場がそのEAのロジックに合っているかを判断して、オンオフの切り替え、パラメータの調整をしなければなりません。

しかしEA、MT4、ならびにEAを作成するプログラミング言語であるMQL4・MQL5の理解が深くなければ、そのEAがいつ買い、いつ売るのかを理解することはできません。

これらの知識を全く身に着けずに自動売買・システムトレードに挑むと必ず失敗します。

管理人こん
私も何も考えずにEAを買って、購入費用含め20万円くらい損しました(泣)

自動売買・システムトレードで成功するためには?

ここから先は、あくまで私が人から聞いた話に基づく内容で、自動売買の成功を保証するものではありません!

複数のEA(エキスパートアドバイザー)を”運用”する

成功するためには複数のEAを”運用”することです。

運用 = 導入してほったらかし ではありません。

現在の相場に合わせ、そのEAを使うか使わないかの判断、パラメータの調整を行うことが「運用」です。

そのため「バックテスト・複利運用で資産○○倍!」みたいなEA一本勝負ではなく、相場に合わせた複数のEAが必要です。

うさぎさん
思っていたのと違う!自動売買でも、なにか作業しないといけないの!?
管理人こん
ほったらかしで億万長者になるなら、日本人全員が億万長者になっていないとおかしいですよ。

MQL4・MQL5を学ぶ

繰り返しになりますが、FXの自動売買システム「EA(エキスパートアドバイザー)」はMQL4・MQL5というプログラミング言語で開発がされます。

EAのロジック理解、パラメータの調整をするためにはMQL4・MQL5の知識がないと、そのEAの売買タイミングを読み解くことはできません。

販売サイトでは、「どのようなテクニカル分析を用いているか」までの説明はありますが、細かいロジック・アルゴリズムの説明はありません。

そのため購入したEAのプログラムを自分の目で確認する必要があります。

Kindleでマニュアル本が安く販売されているので、いくつか購入してみるとよいでしょう。

自分でEAを作る

うさぎさん
ええっ!?買ったり貰ったりしちゃダメなんですか?
管理人こん
悪くはないですが、おすすめはできません!
販売されているEAは、システムトレードの開発が得意なエンジニアによって作られていますが、エンジニアによってコーディングのクセがあります。
その上、販売されているEAは安くても5,000円、高いと4,5万するものもあります。それらをわざわざ購入し、ロジックを読み解き、パラメータを調整するのは非効率的です。(お金をたくさん持っている人であれば別ですが)
そのため自らの手で開発し、自分にとって分かりやすい、パラメータ調整しやすいEAを作ったほうが良いのです。
管理人こん
ちなみに私もEAの開発経験がありますが、コロナ禍期間を除くバックテストは上手くいきました。
うさぎさん
なんで開発を続けなかったんですか?
管理人こん
テクニカル分析の勉強をするのが辛すぎました。
但し、EAを自作する時は必ずカーブフッティングに気をつけましょう。
過去の特定の期間、特定の相場状況に合わせてコードやパラメータを最適化すること
カーブフッティングをすればするほど簡単にバックテストの結果はよくなりますが、それでは過去データにない相場の動きをしてしまうと大幅に損をする恐れがあります。
必ずバックテストは複数の期間、複数の相場状況で行い、どんな相場でも大損しない堅牢なEAを構築しましょう。

まとめ

FX含め、自動売買・システムトレードに素人が手を出しても、痛い目をみます。

何もせずに、放っておくだけで儲かる仕組みなんてこの世の中にありません。

一流のトレーダーは、部分的に自動売買・システムトレードに頼ることもありますが、そのシステムを常に改良・修正し続けているのです。

ちなみに私が以前に20万円損した理由は、大統領選の日にEAの稼働を止めなかったからです。本来はそのような相場が不安定になるタイミングではEAを止めるべきでしたが、無知が故にEAのバックテストの結果を信じ切っていたのです。

特に初心者の方は気軽に自動売買・システムトレードを始めずに、まずはFXの基礎からしっかり学び、その上でMQL4・MQL5の知識をつけた上で挑戦するようにしましょう。