2022年、STEPNを始めとするいくつものMove to Earnの仮想通貨プロジェクトが立ち上がり、「歩いて通貨を稼ぐ」という新しい概念が浸透しました。
これにより、仮想通貨を純粋に「金融資産の1つ」として売買しかおこなわなかった人も、DeFiなどを通じた取引に挑戦しはじめたのではないでしょうか。
「歩くだけで稼げる」というのは非常にシンプルで、Play to Earn(遊んで稼ぐ)よりも参入障壁が低く、STEPNのユーザー数は瞬く間に100万人を超えました。
そんな中、Move to Earnよりも参入障壁が低く、移動すらしなくてもよいSleep to Earn(眠って稼ぐ)のプロジェクトが徐々に増え始めてきています。
今回は、いま話題のSleep to Earnのプロジェクトを3つ紹介します。
Sleep to Earnとは?
「眠って稼ぐ」プロジェクトの総称
仮想通貨の様々なプロジェクトでは「◯◯ to Earn」という用語が用いられます。
冒頭でも紹介した通り、STEPNなどのMove to Earnは「歩いて稼ぐ」仮想通貨プロジェクトです。ほかにもAxie Infinity(アクシーインフィニティ)などの「ゲームをして稼ぐ(遊んで稼ぐ)仮想通貨プロジェクトのことを総称をPlay to Earnと呼びます。
今回紹介するSleep to Earnは、Sleepという単語の通り「眠って稼ぐ」仮想通貨プロジェクトの総称です。
そのためSleep to Earnに該当するプロジェクトは1つではなく、「睡眠を検知すると仮想通貨がもらえる」というプロジェクトであれば、すべてがSleep to Earnの仮想通貨プロジェクトなのです。
Sleep to Earnの始め方
これまでのMove to Earnや、Play to Earnプロジェクトの殆どはNFTを購入することで、稼ぐ権利が与えられます。
おそらく今後ローンチされていく◯◯ to Earnのプロジェクトも、多くはこの形態に則るものが多いと考えられます。
そのため、多くの◯◯ to Earnのサービスは、まずNFTを購入するための通貨を用意する必要があり、それはSleep to Earnも例外ではありません。
また用意する通貨も、仮想通貨であれば何でも良いわけではなく、そのNFTを購入できる通貨でなくてはなりません。
しかしローンチしたばかりのサービスである場合、そのNFTを購入できる通貨は国内・海外取引所に上場していないケースが多くDeFiを通じて通貨を買わなければならないか、そのサービスで使用しているブロックチェーンネットワークの代表的な通貨である必要があります。
仮想通貨に馴染みのない人は「ブロックチェーンネットワーク」と聞いてピンとこないかもしれませんが、ブロックチェーンネットワークは仮想通貨を発行する際の規格と捉えていただければ大丈夫です。
例えば時価総額2位のイーサリアムはERC-20というブロックチェーンネットワークを使った通貨です。ERC-20を使った代表的な仮想通貨は、時価総額3位のテザー(USDT)などが挙げられます。
圧倒的な人気を誇るMove to EarnプロジェクトであるSTEPNは、ローンチ時はSolana(ソラナ)というネットワークのみでの利用ができるサービスであったため、STEPNで利用するNFTはSolanaネットワークの代表的な通貨であるSOLで購入する必要がありました。
同じように、Sleep to Earnのプロジェクトに参加する場合は、そのプロジェクトで使用しているブロックチェーンネットワークを確認し、そのブロックチェーンネットワークに合った通貨を用意する必要があります。
ブロックチェーンの代表的な通貨は、殆どの国内・海外取引所で扱われているため、Sleep to Earnを始めるためには、まず仮想通貨取引所の口座開設をする必要があります。
これらの前提条件を踏まえ、Sleep to Earnを始めるためには以下の4ステップを踏みます。
- 国内・海外取引所の口座を開設する
- Sleep to Earnプロジェクトに対応した通貨を購入する
- Sleep to Earnプロジェクトのアプリに通貨を送金する
- 送金した通貨でNFTを購入する
ステップ1の取引所は、海外取引所であるBINANCE(バイナンス)がオススメです。BINANCE(バイナンス)では700以上の通貨を取り扱っており、且つ取引手数料も安いため、Sleep to Earnを始めるためには申し分ない取引所です。
BINANCE(バイナンス)の口座開設方法はこちらの記事で解説をしています。
ステップ3以降は、各サービスによって手順が若干異なるため、Sleep to Earnを始める前はきちんと手順を確認するようにしましょう。
Sleep to Earnの注意点
Sleep to Earnだけでなく、◯◯ to Earn全般に言えることですが、稼げるのはあくまで仮想通貨であるという点を忘れてはいけません。
そのため、いくらプロジェクト内で多くの通貨を稼げたとしても、その通貨の価格が下がってしまったら寧ろ損をしてしまう可能性があります。
前述した通り殆どの◯◯ to Earnプロジェクトは、最初にNFTを購入する必要があります。特に話題のサービスは、そのNFTの価格が高騰している可能性が高いです。
例えばSTEPNの場合は、最も話題になった2022年3月〜4月の期間中、NFTを購入するのに約10万円必要なタイミングもありました。
その後、中国の規制対応によってSTEPNのアプリ内通貨は暴落したため、STEPNを始めたタイミングが悪かった人は大損してしまったのではないでしょうか。
仮想通貨は日本円などの法定通貨に比べて、価格の上下動が激しいため、きちんとそのプロジェクトの将来性なども確認してから始めるようにしましょう。
これから始まるSleep to Earn3選
Sleep Ecosystem(スリープエコシステム)
最初に紹介するサービスはSleep Ecosystem(スリープエコシステム)です。
Sleep EcosystemのブロックチェーンネットワークはBNB Smart Chain(BEP20)であるため、最初に用意する通貨はバイナンスコイン(BNB)をオススメします。
バイナンスコインは前述した仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)が発行している通貨であるため、Sleep Ecosystemを始めたい方はBINANCE(バイナンス)口座を開設することをオススメします。
現時点では、まだSleep Ecosystemのアプリはリリースされていませんが、Sleep Ecosystemで利用する通貨であるSLEEPは発行が開始されています。
SLEEPはBNB Smart ChainのDeFiである、PancakeSwap(パンケーキスワップ)で購入することができ、購入のためには仮想通貨ウォレットであるMetamask(メタマスク)が必要になります。
2022年6月時点の価格は1SLEEP = 0.2円であり、今後人気が出てきた時の価格の伸びしろは十分です。
まだ価格は安価であるため、興味がある方は今後のアプリリリース前にSLEEPトークンを購入しておいても良いかもしれません。
Sleepagotchi(スリーパゴッチ)
2つ目のSleep to EarnのプロジェクトはSleepagotchi(スリーパゴッチ)です。
2022年6月時点ではアルファテスト段階であるため、まだ利用できるユーザーは限定的です。また使用しているブロックチェーンネットワークは公式サイトに掲載されていませんでした。
現在のアルファテスト段階では無料で利用することができ、iOSのヘルスケアアプリと連動することで睡眠を計測する仕組みです。そのためApple WatchやFitbit、Ouraリングなどを装着することで、より高い精度で睡眠を計測することができるようになるようです。(もちろんApple WatchなどのウェアラブルデバイスがなくともSleepagotchiを利用することはできます。)
ユーザーは睡眠をすることでSHEEPトークンと、NFTを受け取ることができ、受け取ったNFTを合成・強化することで、受け取れるSHEEPトークンが増えていく仕組みです。
ヘルスケアアプリと連動できる点は、Move to EarnのプロジェクトであるSweatcoinとWalkenと類似しており、アプリを起動せずとも稼ぐことができるため、バッテリーの消耗等は気にしなくても良さそうですね。
Sleepagotchiのアルファテストは、Discordに参加してレベルを上げるか、公式サイトから応募をすることができます。
興味がある方はアルファテストに参加してみてはいかがでしょうか。
SleeFi(スリーファイ)
最後に紹介するSleep to EarnプロジェクトはSleeFi(スリーファイ)です。
SleeFiは注目が高まっているブロックチェーンネットワークであるAvalanche(アバランチ)のプロジェクトです。
使用感はMove to EarnプロジェクトのSTEPNと酷似しており、購入したNFTをレベルアップさせることで稼ぐことができるSLPTトークンが増加したり、NFTの耐久値を高めることができます。
SleeFiで用意されている強化要素は以下の5点です。
- Efficiency(獲得できるSLFTが増加)
- Resilience(耐久値の減少が緩やかになる)
- Luck(Lucky Boxの出現率やレベルが変化)
- Bonus(アイテムを使用した時にポジティブな補正がかかる)
- Special(SLGTを獲得できるトークン量が増える)
STEPNと同じように新しいベッドをミントすることができたり、ジェムなども用意されていることから、STEPNを既に使っているユーザーにとってはハードルが低いかもしれません。
またSleepagotchiとは違い、睡眠を計測する際はアプリを起動しなければならないため、睡眠する際はスマートフォンを充電しながら枕元に置く必要がありそうです。
ただ今後ウェアラブルデバイスとの連携も視野にいれているそうで、ロードマップ通りに進めばウェアラブルデバイスとの連携は2023年3月には実装されそうです。
Avalancheネットワークの代表的な通貨であるAVAXは、国内取引所では扱われておらず、こちらも海外取引所BINANCE(バイナンス)で扱われているため、これからSleep to Earnに挑戦したい方はやっぱりBINANCE(バイナンス)の口座開設をしておけば良さそうです。
日本語の公式サイトも用意されており、日本人の方でも最新情報を分かりやすくキャッチアップすることができます。
Sleep to Earnプロジェクトまとめ
今回はSleep to Earnプロジェクトの「Sleep Ecosystem(スリープエコシステム)」「Sleepagotchi(スリーパゴッチ)」「SleeFi(スリーファイ)」を紹介しました。
いずれのプロジェクトもまだフルローンチには至っていませんが、2022年中にはMove to Earnと同じか、それ以上のブームの波が来ることは間違いありません。
STEPNの場合は、GPSやIP位置情報の規制対応によって、中国人ユーザーがSTEPNから離れ、STEPN内の通貨であるGST・GMTが暴落してしまいましたが、Sleep to Earnの場合はGPSやIP位置情報を利用しないため、中国人ユーザーが増えることが予想されます。
中国は仮想通貨のリテラシーが比較的高いため、ユーザー数が増え、価格が高騰することはほぼ確実と言っても過言ではないと思います。
とはいえ、まだまだ仮想通貨に関連する法整備が整っていない国が殆どであるため、新しいWeb3.0プロジェクトの動向だけでなく、日本を含めた各国の仮想通貨に関連する情報を常にキャッチアップし続けることをオススメします。
最後に、Sleep to Earnプロジェクトのまとめです。
- Sleep to Earnは「眠って仮想通貨を稼ぐ」プロジェクトの総称
- ウェアラブルデバイスと連動して睡眠を計測できる予定のサービスが多い
- 一部のサービスではテストが開始され始めている