GYENとは日本のステーブルコインの一つであり、GMOインターネット株式会社の連結子会社であるGMO-Z.com Trust Companyが発行している通貨です。
しかしGYENは日本国外で流通するものであるため、国内取引所では扱いがないため、海外取引所でしか購入することができません。
今回はGYENを取り扱っている海外取引所NEXUSの登録方法と、NEXUSでできるGYENのVault(ヴォールト)の方法について解説します。
※仮想通貨取引は資産を失うリスクをはらんでいます。本記事を参照して発生した損害等は、当サイトで責任を負いかねます。
海外取引所NEXUSとは
NEXUSの概要
日本でもBINANCE(バイナンス)やcoinbase(コインベース)などの有名な海外取引所がありますが、今回紹介する海外取引所はNEXUS(ネクサス)という非常にマイナーな取引所です。
知名度が低い分、マイナーな通貨を取り扱っているという特徴もありますが、セキュリティリスクが高いため、NEXUSを利用する際は自己責任でお願い致します。
NEXUSはセントビンセントおよびグレナディーン諸島に拠点を置く、Nexus Markets LLCという企業が運営している仮想通貨取引所です。
「セントビンセントおよびグレナディーン諸島」と聞いてピンと来ない方は殆どだと思いますが、南アメリカ大陸の北側に位置した小さな島国で、れっきとした国連加盟国の一つです。1979年にイギリスから独立したイギリス連邦加盟国の一つでもあります。
きちんとGYENを扱っているGMO-Z.com Trust Companyの公式サイト上でも対応取引所として名を連ねています。
CEOはIan McAfeeというニューヨークを拠点としている人物で、Shift Marketsという仮想通貨に関連するソフトウェア会社のCEOでもあります。
他、COOやCTOもニューヨークを拠点としているため、「セントビンセントおよびグレナディーン諸島」に法人を設立したのは、アメリカの金融関連の法律をかいくぐる理由があったのかもしれません。
仮想通貨取引は各国で法整備の進み具合が異なるため、自国の法整備の影響を受けないため、海外法人を設立して運営することは不思議なことではありません。GYENを発行しているGMO-Z.com Trust Companyもその一つといえるでしょう。
NEXUSの特徴
NEXUSは、BINANCE(バイナンス)やcoinbase(コインベース)のように豊富な通貨を取り扱っている取引所ではありません。
取り扱い通貨数は2022年6月時点で30通貨で、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、テザー(USDT)などの有名通貨が殆どです。
なぜそんな取引所であるNEXUSを紹介しているのかというと、NEXUSには他の取引所にはない大きな特徴が2つあるためです。
- GYEN・ZUSDというマイナーな通貨の取り扱いがある
- GYENをVault(ヴォールト)して収益をあげることができる
1つ目の特徴として、NEXUSは取り扱っている取引所が少ないGMO-Z.com Trust Companyが発行しているGYENに加え、同会社が発行しているZUSDという米ドルと連動したステーブルコインの扱いがあります。
こちらの記事でも紹介したように、GMO-Z.com Trust CompanyはGMOインターネットグループの関連企業であるため、今後ステーブルコインが普及していった暁には、日本の様々なサービスとの連携が期待できます。
ただGYEN・ZUSDはcoinbase(コインベース)やLiquid(リキッド)などの取引所でも取り扱いがあります。
NEXUSはこの「珍しい通貨の取り扱いがある」という特徴に加え、それらの通貨をVault(ヴォールト)して収益を上げることができるという特徴があるのです。
NEXUSの注意点
前述の通り、NEXUSはまだまだ規模の小さい海外取引所の一つであるため、セキュリティの脆弱さや、取引所としての責任、カスタマーサポートの手厚さなどは大手取引所に比べると劣ってしまいます。
そのため何かしらの損害が発生したとしても、運営会社に責任を追求することや、損害賠償を請求することも極めて困難だといえます。
加えてNEXUSは日本語対応していないため、ある程度英語を理解できないと利用は難しいかもしれません。
また、GYENは現時点では日本国内で流通することを想定していないため、日本在住者が保有することで何かしらの措置が下される可能性もあります。
これらを踏まえてNEXUSは自己責任・自己判断で利用していただき、何かしらの損害等が発生したとしても当サイトでは責任を負いかねることをご了承下さい。
NEXUSの登録方法
NEXUSに登録して利用するためには、2つのステップを踏む必要があります。
- 会員登録
- 本人確認
NEXUSの会員登録方法
まずNEXUSの公式ページに訪れ、「Sign Up」ボタンを押します。
すると、名前・国・メールアドレス・パスワードを入力する画面に遷移します。
これらの情報を入力した上で「Sign Up」ボタンを押します。
その後、アカウント認証コードを入力する画面に遷移します。
入力したメールアドレスに認証コードが届いているので、そのコードを入力することで会員登録が完了します。
本人確認の方法
本人確認をおこなわなければNEXUS上で取引することはできません。
会員登録後、ログインをすると以下のようなポップアップが表示されます。
Verify Your Accountというボタンをクリックすることで、本人確認の画面に遷移します。
Select ID typeという選択画面が出てくるので、個人アカウントの場合はINDIVIDUALというボタンをクリックします。
その後、名前・生年月日・国籍・電話番号などを入力し、本人確認書類をアップロードします。
NEXUSで認められている本人確認書類は以下4点です。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
- 在留カード
- パスポート
いずれかの書類をアップロードし、そのアップロードした内容と同じ住所などを入力後、本人確認の審査に入ります。
早いと10分程度で本人確認が終了し、アップロードした書類などに問題がなければ取引を開始することができます。
もし問題がある場合は、エラー内容をメールで受け取ることができ、私の場合「We couldn’t process all the photos of your documents. 」というエラーを受け取りました。
これはきちんと写真を取り込むことができなかった時に発生するエラーで、写真のボヤけや光の反射を解消することで解決します。
GYENの購入・利用方法
GYENの購入方法
さて、NUXUSの登録・本人確認が完了したら早速GYENを購入してみましょう。NEXUSで仮想通貨取引を行うためには、まずNEXUSに入金する必要があります。
NEXUSへの入金方法は以下2通りです。
- 米ドルで入金
- 仮想通貨で入金
米ドルで入金する場合は、海外銀行口座を保有し、Royal Business Bankに入金する必要があります。
仮想通貨で入金する場合は、指定のアドレスに仮想通貨取引所やウォレットから出金をおこないます。
まず「Wallet」というメニューから、入金したい仮想通貨を選択します。以下の図の例だとUSDCを選択しています。
画面中央のメニューにあるNETWORKSを「ETHEREUM」にすると、アドレスが表示されるので、こちらのアドレスに向けて取引所やウォレットから出金します。
海外取引所のBINANCE(バイナンス)の場合、「出金」というメニューで、取得した指定アドレスを入力し、ネットワークをETH(イーサリアム)とします。
手数料が10USDC必要になるので、出金額は510USDCとしました。
BINANCE(バイナンス)での出金後、5分~10分程で、NEXUSへの反映を確認することができます。問題なく入金ができていれば「Dashboard」というメニューの「PORTFOLIO OVERVIEW」に、入金した通貨が表示されます。
反映が確認できたら、続いて「Exchange」というメニューから、USDCをUSDに変換します。
画面中央の通貨選択メニューから、USDに変換できる通貨を探します。今回はUSDCを入金したので、USDC/USDを選択しました。
持っているのはUSDCなので、USDCを売り(SELL)、USDを買う(BUY)取引となるため、SELL USDCの欄から変換したい通貨量(Amount)を指定し、SELL USDCボタンを押します。
数秒で変換が完了するので、同様の手順でUSD→GYENの変換をおこないます。
USD/GYENを選択し、通貨量(Amount)を指定し、SELL USDのボタンを押します。
これでGYENを購入することができました。
GYENをVaultして稼ぐ方法
冒頭に説明した通り、NEXUSではGYENをVault(ヴォールト)して稼ぐことができます。
Vault(ヴォールト)とは日本語で「貴重品保管室」という意味ですが、仮想通貨の世界では通貨を預け入れることで報酬を受け取ることができるサービスのことを指します。
厳密には「Vault(ヴォールト)」と「ステーキング」には違いがあるのですが、とりあえず「指定の通貨を預ければ年利数%の報酬を得られる」とだけ覚えておけば問題はありません。
NEXUSでもVaultが用意されており、購入したGYENを預け入れることで年利7%の収益を得ることができます。(2022年6月時点)
Vault(ヴォールト)は「Vaults」というメニューから可能です。
GYENも、このVault(ヴォールト)のメニューに名前を連ねていることが確認できると思います。
指定の通貨を選び、DEPOSITボタンを押します。
Vault(ヴォールト)する通貨量を指定し、DEPOSITボタンを押せば設定完了です。
問題なく設定ができていれば、Vaultsのトップメニュー上部で、現在の収益状況が確認できるようになります。
ステーブルコインでステーキングやVault(ヴォールト)ができるサービスは、BINANCE(バイナンス)を含め様々存在していますが、日本円のステーブルコインでVault(ヴォールト)ができるサービスは、2022年6月時点で確認できたのは今回紹介しているNEXUSのみです。
米ドルと連動したステーブルコインでステーキング・Vault(ヴォールト)をおこなうだけでも安定的な収益を期待できますが、どうしても為替リスクがつきまといます。
しかし日本円のステーブルコインであれば、日本円との為替リスクは考慮する必要がないため、安定的に年利7%を獲得できると言えるのです。
海外取引所NEXUSのまとめ
ステーブルコインの利用目的はまだまだ限定的ですが、今回紹介したようなVault(ヴォールト)をはじめ、今後様々な形でステーブルコインの使い道は増えていくことが予想されます。
今はまだ日本円のステーブルコインでVault(ヴォールト)ができる取引所はNEXUSのみですが、GYENは過去にBINANCE(バイナンス)に一度上場し、その後撤退した背景があります。
今後より強固なシステムを構築し、パートナー企業を拡大することで、再度BINANCE(バイナンス)に上場する可能性が非常に高い通貨の一つです。しかしそれがいつになるか、まだ運営企業であるGMO-Z.com Trust Companyから公式の発表はありません。
海外取引所であり、且つ日本において法整備が完了していないステーブルコインの取引であるため、いろいろな意味で非常に高いリスクをはらんでいますが、「BINANCE(バイナンス)への上場が待ちきれない」という方は、NEXUSを利用してみると良いかもしれません。
最後に、今回紹介した海外取引所NEXUSのまとめです。
- NEXUSはアメリカを拠点とする企業が、セントビンセントおよびグレナディーン諸島で運営する海外仮想通貨取引所
- GYENやZUSDを扱う珍しい取引所の1つ
- 大手海外仮想通貨取引所と違い、日本語対応はしていない
- GYENを稼ぐことができる唯一の取引所