仮想通貨取引をおこなって20万円以上の利益が出た場合、必ず確定申告をしなければなりません。
しかしながら、仮想通貨取引の収益計算は非常に複雑であるため、「想定よりも多くの税金を納付しなければならない」ということに陥りやすい投資商材です。
今回はその複雑で面倒な仮想通貨の損益計算ツールであるGtaxの導入方法・使い方を紹介します。
Gtaxとは?
仮想通貨の損益計算ツール
Gtaxは、暗号資産関連事業を展開する株式会社Aerial Partners(エアリアル・パートナーズ)が運営する仮想通貨の損益計算ツールです。
株式会社Aerial Partners(エアリアル・パートナーズ)は他にも仮想通貨の確定申告支援ツールであるGuardianなどの提供も行っています。
グループ企業に税理士法人堀口会計や、Aerial税理士法人などがあることから、税務に関連する知識や経験が長けていることが推察されるため、Gtaxであれば問題なく安心して確定申告を行うことができるのではないでしょうか。
対応取引所・ウォレット・通貨
Gtaxは国内・海外の様々な取引所やウォレットに対応しています。
2022年6月時点で、21つの国内取引所、34つの海外対応取引所に対応しており、国内だとcoincheckやbitFlyer、海外だとGate.ioやBINANCEなどの有名取引所にも対応しています。
対応通貨は13,000通貨以上にのぼり、よっぽどマイナーな草コインに手を出していない限り、殆どの取引に対応しているといえるでしょう。
またGtaxは、お客様の声をもとに日々サービス改善・向上に取り組んでいることも特徴の一つで、新たに対応してほしい取引所やウォレットをリクエストすることで、一定のニーズがあれば、それらの取引所も対応できるよう準備してくれます。
Gtaxの特徴
Gtaxの特徴をまとめると、大きく3つに分類されます。
- 対応取引所・ウォレットの多さ
- 税理士などの専門家に支持されている
- 高い顧客満足度
1つ目の特徴として、前述した対応取引所・ウォレットの多さが挙げられます。
国内・海外の主要取引所の対応はもちろんのこと、海外のマイナーな取引所にも対応しているため、殆どの損益計算はGtaxで完結することができます。
2つ目の特徴として、税理士などの専門家に支持されていることが挙げられます。
Gtaxを導入している税理士事務所は100件以上あるため、それだけ仮想通貨取引の損益計算には必要不可欠なツールであると言っても過言ではないと思います。
3つ目の特徴は高い顧客満足度です。
Gtaxのカスタマーサポートは、損益の計算方法から、定形的ではない取引の入力方法まで相談することができ、初めて仮想通貨取引の確定申告をする人にとっても安心して利用することができます。
また前述の通り、新たに対応してほしい取引所やウォレットなどをユーザーからリクエストすることができることから、ユーザーの声を大事にしていることが分かります。
これらの結果、Gtaxの顧客満足度は96%以上を維持し続けているのです。
Gtaxの導入方法
Gtaxの料金形態
Gtaxは5つの料金プランが用意されています。
- フリープラン
- ミニマムプラン
- ライトプラン
- ベーシックプラン
- プレミアムプラン
売買取引のみで、取引件数が少ない場合はフリープランで事足ります。
フリープランは月額利用料無料、ミニマムプランは月額8,250円、ライトプランは月額16,500円、ベーシックプランは月額33,000円、プレミアムプランは月額55,000円という料金形態になっているため、まずはフリープランで契約をして、使い勝手を確認してから利用状況に応じてプランを上げていくことをオススメします。
また、DeFiなどの取引もGtaxで計算したいという場合はライトプラン以上で登録する必要があるため、DeFi取引を行っている人は注意しましょう。
Gtaxの登録方法
Gtax公式ページからフリープランの申込みが可能です。
Gtax公式ページから「無料お試し」というボタンをクリックし、メールアドレスとパスワードを入力するページに遷移します。
メールアドレスとパスワードを入力すると、そのメールアドレス先に本登録のURLが届くので、そのURLをクリックするだけで本登録は完了します。
本登録までわずか30秒です。
登録が完了したらログインページに誘導されますので、先程設定したメールアドレスとパスワードを入力し、早速ログインをしてみましょう。
Gtaxの使い方
取引所の選択
ログインをすると、まずは連携する取引所の選択画面に遷移します。
「取引所を選択する」というボタンをクリックすると、国内・海外の対応取引所の一覧が出てきます。
まずはこの中から自身が取引している取引所を選択しましょう。
選択が完了したら「登録する」ボタンを押して、取引所の登録は完了です。
データの取り込み方法
登録が完了すると、マイページの「データ取り込み」というタブに登録した取引所が一覧で表示されます。
Gtaxでは各取引所の取引履歴をCSVやZIPなどの形式でアップロードすることで、収益が自動計算される仕組みです。
そのため複数の取引所で取引があっても、横断して収益計算がされるため、複雑な仮想通貨取引の計算が非常に簡易的におこなうことができます。
各取引所毎の履歴の取得方法は、登録した取引所のロゴの下に「履歴の取得方法」というリンクがあり、こちらをクリックすると、取引所毎のデータ取得方法がまとまったページに遷移します。
手順に沿って各取引所の取引レポートをダウンロードし、Gtaxにアップロードすれば自動的に損益の計算がされます。
損益レポートの見方
アップロードが完了したら「損益・残高情報」というタブに移動することで、自身の過去の取引履歴を確認することができます。
損益・残高サマリーでは、全仮想通貨取引での損益を確認することができます。
全ての取引履歴をアップロードすることができたら、そのまま会計ソフトfreeeとの連携や税理士に相談することも可能です。
またGtaxは資産管理・家計管理サービスであるマネーフォワードとも連携しているため、損益計算後、マネーフォワード経由でAPI連携することによって、仮想通貨取引の損益をマネーフォワード上でも確認することができます。
更にマネーフォワードと、確定申告用サービスであるマネーフォワードMEを連携することで、マネーフォワードME経由で確定申告をおこなうことも可能です。
Gtaxは様々な会計ソフト、資産管理・家計管理サービスと連携を進めているため、損益計算だけでなく、確定申告まで行うことができるという点は魅力の一つであると言えます。
Gtaxのメリット・デメリット
Gtaxのメリット
これまで説明してきた通り、Gtaxは仮想通貨取引の損益計算に加え、周辺サービスとの連携によって確定申告まで一気通貫して行うことができるようになります。
そんなGtaxのメリットは以下3点です。
- 仮想通貨取引の複雑な損益計算を自動化できる
- 複数取引所の取引履歴を横断して計算できる
- 周辺サービスとの連携で確定申告までできる
1つ目のメリットである「仮想通貨取引の複雑な損益計算の自動化」についてですが、実は仮想通貨取引は株式やFX取引の損益計算と方法が異なります。
株式やFX取引の場合は、買った額よりも売った額の方が大きければ、その差額がそのまま収益として計算がされます。
例えば100万円で買った株を、150万円で売れば、手数料等を考慮しなければ収益は+50万円です。
しかし仮想通貨取引の場合、このようなシンプルな計算ではダメなケースがあります。
それは「仮想通貨で、また別の仮想通貨を購入した場合」です。
例えば100万円でビットコインを購入し、そのビットコインが150万円分に値上がりしたとします。そのビットコインを日本円に換金せず、そのまま別の仮想通貨を購入した場合、一度日本円に換金したとして収益を計算しなければなりません。
値上がりしたビットコイン150万円分を、150万円分のバイナンスコインに交換したとします。
そのバイナンスコインが何かしらの理由で暴落してしまい、全く価値のない通貨になった場合、取引上は100万円の損失と計算するのが普通です。
しかし仮想通貨取引の場合、一度日本円に換金されたとして収益が計算されるため、ビットコインからバイナンスコインに交換する時に、ビットコインを150万円分換金し、その150万円でビットコインを買った、という計算になるため一度50万円の儲けが出たという計算になります。更にこの取引が年をまたいでしまった場合は、より複雑になります。
仮想通貨取引に関連する税法は今も尚、毎年整備されている状況であるため、複雑でありながら歴史が浅いため、より専門的な知識が必要になります。
このような複雑な仮想通貨取引の収益計算を自動的に行うことができる、というのはGtaxの最大のメリットといえるでしょう。
加えて、複数の取引所で取引を行っていた場合、この複雑な収益計算をより多く処理しなければなりません。更に複数取引所で通貨の送金等おこなっていたら、より複雑です。
2つ目のメリットである「複数取引所の取引履歴を横断して計算できる」点のおかげで、複数取引所で取引していることを憂慮する必要がなくなります。
3つ目のメリットとして、既に紹介したものですが、Gtaxは会計ソフトfreeeやマネーフォワード、弥生会計等の様々なサービスと連携をしています。
そのため「確定申告は別のGtax以外のサービスでおこないたい」というニーズや、「他の金融資産と一緒に管理したい」というニーズにGtaxは応えることができているのです。
Gtaxのデメリット
ここまでGtaxの良い点ばかりを紹介してきましたが、逆にどのようなデメリットがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
考えられるデメリットは大きく2つです。
- Metamask(メタマスク)が対応ウォレットではない
- DeFi取引に対応したプランの料金が高い
1つ目のデメリットは、人気の仮想通貨ウォレットであるMetamask(メタマスク)が対応ウォレットではないことが挙げられます。
仮想通貨ウォレットMetamask(メタマスク)は圧倒的なシンプルさ故に、多くの仮想通貨取引ユーザーから支持されている仮想通貨ウォレットの一つです。
しかしながら、Gtaxでは現状Metamask(メタマスク)の取扱がありません。Metamask(メタマスク)ユーザーからすると、これは大きなデメリットの一つになりうるのではないでしょうか。
ただGtaxは前述の通り、ユーザーの声をきちんと聞き入れるサービスであるため、多くのユーザーからのMetamask(メタマスク)への対応を望む声があれば、今後Metamask(メタマスク)も対応ウォレットとして名を連ねるかもしれません。
2つ目のデメリットは、DeFi取引に対応したプランの料金が高いことです。
単なる売買取引でさえ損益計算のハードルが高い仮想通貨取引ですが、損益計算が最も複雑なのはDeFiの取引です。
DeFiの損益計算を自動化したいというニーズで、Gtaxなどの損益自動計算サービスを検討している人は多いのではないでしょうか。
Gtaxには無料で利用ができるフリープランが用意されていますが、DeFi取引に対応したプランを選ぶと月額16,500円以上かかります。
仮想通貨取引で何百万もの収益を上げているわけではない人たちにとっては、月額16,500円はやや高いように感じますよね。
Gtaxの導入方法・使い方まとめ
Gtaxは複雑な仮想通貨取引の損益計算を自動的におこなってくれるため、確定申告前には欠かせないサービスの一つとなり得るのではないでしょうか。
また現在対応していない取引所やウォレットがあっても、ユーザーの声を聞き入れてくれるサービスであるため、「対応していない取引所があるから、、」という方も、直接Gtaxにリクエストをしてみるのも良いかもしれません。
なによりフリープランが用意されているため、まずは試しに登録をしてみて、使い勝手を確認してみることをおすすめします。
最後に、今回紹介したGtaxの導入方法・使い方のまとめです。
- 複雑な仮想通貨取引の損益計算を簡易的にできる
- 積極的にユーザーからの意見をサービスに反映させる
- 50以上の取引所、13,000以上の通貨に対応
- フリープランが用意されている
- freeeやマネーフォワードなどのサービスと連携が可能